ハルビン氷祭りに行ってみた

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ハルビンへの一人旅に出発!

2019年12月、ついに本帰国の辞令が出ました。YoYoが上海に赴任したのは2016年4月。4年の任期を終え、2020年3月に本帰国することに。赴任当初から、中国駐在中に行っておきたい場所Top5に挙げていたのが、シーサンパンナ(雲南省)、三亜(海南省)、西安(陝西省)、成都(四川省)、そしてハルビン(黒竜江省)でした。記載順に4か所はすでに制覇。本帰国を前にどうしてもハルビンには行っておきたい!ということで、春節期間を利用して一人旅に出かけました。(現在新型肺炎が大流行しておりますが、YoYoが行ったのは世界中に注目される直前の1/24-26。出発が1日でも遅かったら、自宅待機の判断にしてたと思います。。)

上海→ハルビンは1日10便ほどあり価格と時間帯から、往路は山東航空、復路は金鵬航空を利用。(ゴールド会員の東方航空は満席。。アプリで予約するのでいつも旅行前日にチケットとるのが裏目に。。)

それはさておき、上海から約3時間、雪山を眼下に眺めているうちにあっという間にハルビンに到着。この眺めは一見の価値ありですよ!

空から眺めるハルビン郊外

ハルビンに到着したのは夕方5時。スマホで確認すると気温は-20度!空港から外に出るとヒートテックの中まで寒気が浸み込んできました。早速タクシー乗り場に向かうと、手前が豪華タクシー、道路挟んで先にあるのが一般タクシー乗り場です。今回は一人なので一般タクシーに乗り込み、ホテルを告げるとスムーズに走り出しました。タクシーで市内中心部までは約50分。この日は中国の大晦日、除夕だったこともあり、渋滞なくスムーズにホテルに到着しました。ホテルはTrip.comのアプリで予約した柏博酒店(中央大街店)。選んだポイントは、中央大街から徒歩圏内であること、点数が4.8/5と高くてレビュー数も6,000件と多く点数の信頼が高いこと、そして値段も300元/泊とお値打ちだったこと。ホテルの感想を先に言うと、フロントも愛想はないけど要領はよく、部屋もスーペリアルームで20㎡と少し狭いけど、全体的に綺麗でベッドも適度の寝心地、床暖房も完備で申し分ありませんでした。ただ、バスタブはなく、シャワーだけですが、非常に居心地はよかったです。ただ、最終日の朝、シャワー浴びようとシャワールームに入ったところで、小さめのGさんに遭遇してしまいました。。YoYoはGさんが地球上の生物で最も苦手。。この瞬間にホテルの総合点は0点に。。北海道でGさんは見かけないとよく聞きますが、それ以上に寒いハルビンで、今回の旅ではレストランでも出会ってしまいました。外気温は凍え死ぬほど寒いけど、逆に室温は高いから、かえってGさん住み心地がいいのかも。

それはさておき、ホテルに荷物を置いて早速街中を探索。まずホテルから徒歩5分ほどにあるハルビン最大の歓楽街であり観光スポットでもある中央大街に向かいました。ホテル前の大通りを歩き、ほどなく到着!綺麗なネオンと石畳の通りに感激したのもつかの間、気づくと、人どおりはまばら。。この時まだ夜7時。大晦日の夜にさすがに出歩く人は少ないのか。さらに肝心の路面に沿って並ぶお土産店やレストランといったお店が軒並み閉店しており、街頭ネオンは綺麗だけど、寂しい中央大街をひたすら歩くことになりました。この中央大街、一本道なのですが、意外に長いんです。端から端までおよそ1キロ以上あります。

除夕で人通りの寂しい中央大街

そろそろ夕食を食べようと、中央大街を歩きながらお店を探すことにしましたが、営業中のお店を探すのが大変。。なんとか横道にそれた明かりを頼りに1軒のハルビン料理屋らしきお店を見つけたので入ってみました。名前は社大食堂!ということで、しっかり毛沢東の大きな写真が飾られていました。お店は満員だったのですが、店主らしきママが、出前の配達待ち?のお兄ちゃん数人がたむろうの席を強引に空けてくれて着席。除夕の夕食ということで、家族で食事する中国人でお店は大賑わい。着席してまもなく、早く注文を決めろとせかされ、ハルビンの名物料理を2点なんでもいいから持って来いと注文。それで出てきたのがこの料理2品。

ハルビン料理の特徴は大きく東北系とロシア系があり、東北系は味が濃い煮込み料理が多いです。ロシア系はレストランなどが多いですが、ビーフシチューやボルシチが味わえます。あとはソーセージ。町中のスーパーや小売店でよく見かけます。今回食べたこの2種類の煮込みは東北料理ですが、左が塩ベース、右が醤油ベースで味は違えど濃いお味でした(笑) 隣席の地元家族を真似て、ごはん注文して煮込みと一緒にかき込みました。

デパ地下のソーセージ

食後も散策を続けると、とある公園を発見。すでに夜9時を回っているのに地元家族が大勢散歩してます。中をのぞくと、ネオンで彩られた氷の造形が何点かあり、ミニ氷祭りの様相でした!そり持参の子供も多く、あちらこちらに滑走スペースもあり、ハルビンで家族で楽しめる冬の公園はどこもこんな雰囲気なのでしょうね。

ハルビン市内の公園

公園をしばらく歩いていると、あまりの寒さに身が震え、気温を確認すると-22度まで下がってました。今日のYoYoの服装は、上はセーターにMonclerダウンジャケット、下はヒートテックにジーンズ、そして革製の手袋。防寒が機能したのは、上半身だけでした。。手も下半身も耳も凍るような寒さ。で、すぐにでも帰ろうとDiDiでタクシー探した瞬間に、今度はiPhoneのバッテリーが寒さでダウン!この時ばかりは死ぬかと思いました。。。が、運よく流しのタクシーを捕まえホテルに帰還し、1日目を終えました。

二日目 いよいよハルビン氷祭りへ

二日目はまず街並み探索をしながら、St.ソフィア大聖堂まで。ハルビンの建物は20世紀初めにロシア支配下で建設された東欧風の様式が目立ちます。その代表格がこのSt.ソフィア大聖堂。ロシア正教会の聖堂であり、ハルビンを代表するロシア建築です。この日は初一(中国の元日)の朝9時ですが、すでに多くの観光客が大聖堂付近で記念写真を撮っていました。ほとんど中国人ですが、一部白人がちらほら。おそらくロシアからの観光客でしょう。YoYoも大聖堂を一回りして写真撮影。しかし見学もほどほどに、早々に撤収。なぜかって、、寒い!そのため、デパート探して防寒仕様に変身です!

St.ソフィア大聖堂

ホテルを出て1時間、すでに手と下半身は凍り付いてます。早速大聖堂至近のショッピングセンターを見つけ中に入り、よくある1階スペースの掘り出し服売り場で、スキー用ズボンのような日用ズボンを150元でゲット。あとは手袋と帽子が必須ですが、これはこれはハルビンのような特殊な環境でしか使わないため、路面店を探し、2点合わせて90元でゲット。ただこの帽子、エスキモー?ロンドンの兵隊?のような形で、トナカイの角と耳も付いた萌えグッズでしたが、背に腹は変えられません。とくかく、耐寒機能重視ということで購入。

完全防備で完全復活!特にズボンと帽子は最高に暖かい!この勢いで今日も中央大街まで。そして今日は、さらに中央大街を突き抜けた先にある川辺に到着。この川は松花江という名称で、渡ると太陽島につながっているのですが、この川が冬場になると凍るのです。その凍った川の上では冬季限定テーマパークのようなイベントが開催されていました。氷上ゴーカートやアイススケートなど、氷上のあらゆる遊びを詰め込んだイベントです。地元の家族づれが楽しそうにソリや遊具で遊んでました。

松花江の氷上イベント

一通り見回ったところでお昼ご飯に出発。お昼は大衆点評アプリで探した網紅店(中国のネットで人気店)の「老厨家」へ。12時に行ったけど予約なし入れました。有名なのは鍋包肉という豚肉の揚げ物の甘酢掛けなんですが、アイスクリームの揚げ物が最高でした!炒肉拉皮も食べておなかいっぱいです。

アイスクリーム揚げ

お昼を食べたらホテルへ一旦退散。この時点ですでに1万歩を超えており、足マッサージでもしようと近くのマッサージ屋をアプリで探す。目星をつけて数店見て回るも全て閉店中。。初一(元日)はやってないのね。。結局ホテルで休憩し、夕方ようやくハルビン氷祭りへ!ハルビンの氷祭りは正確には「ハルビン氷雪大世界」の名称で、太陽島で開催される冬季イベント。観光客のほとんどはこれを目的にわざわざ極寒のハルビンの地まで足を運ぶんですね。さっそくホテルを出て流しのタクシーを捕獲。見ると女性のドライバーだったので、ラッキーと思い、安心して乗車。上海でもそうだけど、YoYoの経験則的に女性ドライバーはぼったくらないし、無駄口も叩かないから安心できる。目的地を告げると笑顔でOK!とほほ笑んで発車。ほどなく道を進むと、太陽島にわたる橋の手前で突如Uターンし、ある小さな旅行社の前で停車。女性ドライバーが言うには、ここで降りて旅行社でチケットを買えとのこと。状況を理解せぬまま旅行社に入り1日周遊券の正規料金290元を払う。すると今度は女性ドライバーが旅行社前に停車中のマイクロバスまで案内し、自分はもう帰るから、運賃20元払って、あとはこのバスで行けとのこと。女性ドライバーで油断してたけど、これはぼったくりか!?と途端に不安になるも、マイクロバスを開けると、すでにバスは満員状態で観光客らしき中国人とロシア人が出発を待っている。判断する隙もなくバスに乗せられ、そのまま太陽島に向けてバスは出発した。

そうこうするうちに、雪まつり会場が見えてきた。あまりに幻想的な雰囲気に、ぼったくりの不安は消えて、ワクワクが止まらない。バスは駐車場に到着し、ガイドらしき男とともに入場ゲートへ。帰りのバスは3時間後に降車地点を出発するとのこと。ガイドから290元のレシートと引き換えに入場券をゲットし、いよいよ会場の中へ。

ハルビン氷雪大世界

会場は、東京ドーム約2~3個分程度の敷地内に、氷で創作されたお城やお寺などが各所に並び立ち、周りを囲むようにソリでの滑走アトラクションや飲食や広場が設置されている。氷の造形はどれも氷の中にライトアップの仕掛けがあり煌びやかに輝いているが、色使いは中国風というよりも東欧風といったところか。

ハルビン氷雪大世界入口
ハルビン氷雪大世界①
ハルビン氷雪大世界②
ハルビン氷雪大世界③
ハルビン氷雪大世界④
ハルビン氷雪大世界⑤

この会場、ぐるっと1周するだけなら30分程度で回れます。造形には登れますので、そこで記念写真をする観光客も多いですね。階段や床は滑り止めシートが引いてありますので安心して登れます。また、ソリ滑走アトラクションは最大の人気スポットのため、かなり並びます。ソリ滑走とゴムボート滑走があり、どちらも平均30分~1時間の待ち時間。YoYoはゴムボートを体験しましたが、これはソリと違って一人乗り用がなく、列でたまたま後ろにいたおじさんと二人でカップルボートで楽しむ事になりました(笑) 会場も一回りし、飲食店の入るプレハブで少し休憩。ハルビン名物のソーセージとロシアンミルクティを注文。ちょうどこの日(1/25)を前後して新型肺炎の拡大懸念が広まり始めており、プレハブ内でも体温検査を行っておりました。ともかくソーセージは肉厚ジューシーで美味でした。

ハルビン名物ソーセージとロシアンミルクティ

おなかも満たし、時間も午後8時を過ぎて客足も減ってきたので、帰路につくことにしました。ゲートを出ると、大きな氷の温度計が。温度は-19度!

氷の温度計

まだ帰りのバスには時間が早いので、別手段で帰ることに。しかし、タクシー乗り場は結構な列のわりにタクシーの流れが悪い。少し考えた末に有料シャトルバスを利用することにしました。降車ポイントは中央大街の端で値段は5元(タクシーで約15元)。バスは満員になり次第出発し、およそ10分で中央大街に到着。そして、ホテルに戻る前に最後の中央大街散策。中央大街にはロシアレストランも多くそのひとつ「TATOC」で夕食を取ることに。牛タンのビーフシチュー、ボルシチ、イクラ乗せパン、どれも美味でした。

TATOCの店内

食後は中央大街でもう一つのハルビン名物の马迭尔アイスクリームを買いました。ひっきりなしにお客が訪れる名物店で、アイスの種類はバニラとコーヒー。1個5元です。YoYoはコーヒー味を買いましたが、ミルクが濃厚で本当においしい。-22度で食べるアイスクリーム、最高でした。

马迭尔アイスクリーム

アイスも食べて体も冷えてきたので、このまままっすぐ歩いてホテルに帰還。WechatRunを確認するとこの日は3万歩。さすがに疲れました。翌日は11時の金鵬航空のため、8時半にホテルを出発することに。実は昨日の女性ドライバーが迎えに来ると言って聞かないので(生活かかってるのでしょう。。)、予約をしていましたが、時間どおりにやってきました。このタクシー、かなり車体が古くエンジンも無理してふかしてます。快調に幹線道路を走っていきますが、何やらWechatで頻繁に誰かとやり取り。まあ、上海でもよく見る光景で気に留めていませんでしたが、しばらくして並走してきたタクシーの運ちゃんと何やら会話。そしてそのまま路肩に停車して、こちらを向いて、「私は空港までいかないからあのタクシーに乗れ」と。。理由を聞く間もなく、荷物を移動させられ、そのままもう1台のタクシーの助手席に乗せられました。女性ドライバーは、運ちゃんから運賃(約100元)の折半程度の金額を受け取り、そのままハルビン市内に戻ってしまいました。YoYoが乗ったタクシーの後部座席にはすでに乗客がおり、相乗り状態です。。まあ、東北地方や四川ではタクシーは相乗りが基本と考えてやり過ごします。2泊3日のハルビン観光でしたが、街全体がコンパクトで効率よく人気ポイントを押さえて行動することができました。またすぐに来たいかと言われると返答が難しいですが、氷雪大世界は一見の価値あり!ぜひ皆さんにも訪れてほしいと思います。

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